【12月13日 AFP】オーストラリアの地方部で、数世代にわたって近親相姦を繰り返していた農場から虐待状態にある5~15歳の子ども12人が保護されていたことが分かった。肢体の不自由な子どもや障害児もおり、同国内に衝撃が広がっている。

 子供たちは2012年7月、学校を無断欠席しているとの通報を受けた社会福祉当局によって保護された。学校に現れた際の子供たちは、やせ細って汚れた姿で、ひどい衛生状態だったという。

■11人が近親間の子、性的虐待も

 警察官と児童福祉当局の職員が訪問した農場には、子どもたちの他に30人ほどの成人の男女が暮らしていた。この家族は4世代にわたって、おじとおば、兄弟と姉妹が近親相姦によって子を産み、さらにその子どもたちにも近親交配で子を出産させていた。

 遺伝子検査の結果、12人の子どものうち11人が近親間に生まれており、うち5人の両親は「非常に近い血縁関係」にあった。子どもたちには聴覚や視覚などにさまざまな障害が生じていた。さらに、子どもたちは性的虐待にも遭っていた。

 児童裁判所が今週になって初めて公開した同事件に関する文書は、見つかった証拠は「必然的に、一家の中で世代間を超えた近親相姦による性的虐待が行われていた」ことを示していると指摘している。