【12月12日 AFP】今月初め、国連児童基金(ユニセフ、UNICEF)の親善大使に任命された歌手のケイティ・ペリー(Katy Perry)さん(29)──今後、フォロワーたちを慈善活動に「動員」するとAFPとのインタビューで述べた。ペリーさんのツイッターでのフォロワー数は、これまで首位だったカナダ出身のアイドル歌手ジャスティン・ビーバー(Justin Bieber)さんを超え、世界最高の4800万人に上る。

 回転するブラジャーといった派手なステージ衣装や「キス・ア・ガール(I Kissed A Girl)などのヒット曲で知られるペリーさん。今後は自然災害被災国での女性や子供に対する暴力撲滅運動で先頭に立つことになり、2013年にはペルーやハイチ、フィリピンを訪れる可能性があるという。

 親善大使の任命式では、多くのフォロワーに向けて情報を発信できるとしていたペリーさん。「優先すべき場所があるなら、そこに集中して活動することもできる。危機的状況に陥っているときはいつでも、私の『軍隊』を動かすことができる」

■ソーシャルメディアの使い方

 ペリーさんいわく、説教まがいな発言をしない限り、有名人なら誰でもソーシャルメディアを有効に活用できるという。「テクノロジーが誰にでも利用できるようになった。みんながつながり、世の中で何が起きているか瞬時に共有できるようになったことで世代交代が起きている。もう何も隠せなくなっている」とAFPに話した。

 ユニセフのアンソニー・レーク(Anthony Lake)事務局長は、ペリーさんなどの著名人を起用することで「各国政府に女性や子供に対する暴力を止めるための対策を取るよう圧力をかけることができる」と語る。

 ペリーさんは、「私のツイッターのフォロワー数が一番多いのは、常に何かを売ろうとの姿勢を取っていないから。みんなそういうことは嫌いなの」と指摘する。

「子供たちはいつも何かを売りつけられたくはないの。新曲が出たときや新しいミュージックビデオが出たときに興味を持つだけ」

「でも彼らは私のことを知りたいと思っている。私が動画を共有したり語りかけたりすると喜ぶの。彼らは私が子どもっぽいことをして叫んだり、つぶやいたりするのが好きなの」

 ペリーさんは、ユニセフ大使になったからといって大人しくなりはしないと話す。「私は自己検閲をしない。ただ何が適切で何がそうでないかは分かっている。私は大人だし、何をシェアするかの選択は自分でする」

■新曲は自分への「応援歌」

 新曲「ロアー~最強ガール宣言!(Roar)」はグラミー賞(Grammys Awards)候補にも選ばれた。同曲は世界中で大人気だ。脳腫瘍で闘病中だったカナダ人のオリビア・ワイルドさんは、10月に亡くなる約1週間前に、この曲を歌う自分の姿をユーチューブ(YouTube)に投稿して大きな話題となった。

「あの曲は、私が想像もしなかったような力をもっている」と話すペリーさん。「でもあれは、私が正直に自分をさらけ出して書いたもの。そんな純粋な歌詞が共感を得ているのだと思う」と続けた。

「ロアー」は自分への「応援歌」が必要だったときに書いたものだという。「自分の力を見つめ直して、自分のために拳を突き上げる曲よ」とペリーさんは説明した。 (c)AFP