【12月11日 AFP】インターネット検索ビジネスで火花を散らすマイクロソフト(Microsoft)とグーグル(Google)──近年、毎年恒例となっているサンタクロース追跡サイトでその競争は北極にまで拡大している。

 グーグルは4日、世界の子どもたちがクリスマスまでの日にちを指折り数えるなか、トナカイやエルフ(小妖精)たちが登場するゲームやクリスマスプレゼントを配送中のサンタクロースの現在地を随時、アップデートするウェブサイト「google.com/santatracker」を立ち上げた。

 グーグルの自称エルフ・クリエイティブ・ディレクター、サンディ・ラッセル(Sandy Russell)氏は「グーグルの技術チームは最先端のマップ機能とホリデーテクノロジーを駆使して、サンタのそり追跡に励んでいる」とブログを通じてと報告した。

 グーグルが開発したサンタ追跡ソフトウエアは、モバイル向けOS「アンドロイド(Android)」搭載端末や自社ウェブブラウザー「クローム(Chrome)」を使うと、より楽しめる趣向がこらされている。

 一方、ライバルのマイクロソフトのサンタ追跡サイトは、北米航空宇宙防衛司令部(North American Aerospace Defense CommandNORAD)と共同で構築した「noradsanta.org」だ。NORADのグローバル・レーダーシステムやマイクロソフトのビング・マップス(Bing Maps)、ウィンドウズ(Windows)のソフトウエアが活用されている。

 NORADは、米コロラド(Colorado)を拠点に空と海からの脅威を監視する「北米防衛」を目的とした米国とカナダが共同で運営する機関だ。

 NORADのサンタ追跡の歴史は1955年までさかのぼる。小売チェーンが新聞広告で子ども向けに「サンタおじさん」の電話番号を掲載したところ、誤って防空当局の緊急番号を載せてしまったことがきっかけとなった。

 誤掲載だと知らずに電話をかけてきた子どもたちに、当時、電話口で対応した大佐は「真摯に」向き合い、これが米軍の善意を届ける活動として今日まで続いている。(c)AFP