【12月10日 AFP】米議会は9日、金属探知機をすり抜けるプラスチック製の銃器を禁止する法律の延長を、法律の有効期限となっていた真夜中ぎりぎりで承認した。ただ、民主党議員らが求めていた規制の厳格化については盛り込まれることはなかった。

 上院は、金属不使用の銃器を禁止する法律の10年間の延長を全会一致で承認した。1988年に導入された同禁止法は、3Dプリント技術の発達によって、ハードポリマーを材料とする自家製銃器の製造が容易になっていることを背景に、最近大きな注目を集めていた。

 同法の延長は3日に下院で承認されており、あとはバラク・オバマ(Barack Obama)大統領の署名を待つのみとなった。

 民主党のチャック・シューマー(Chuck Schumer)上院議員は、3Dプリンターを使った金属部品不使用の銃器製造を非合法化する条項を盛り込み、現行法の「抜け穴」をふさぐことを求めていた。同議員は、法律の抜け穴をふさがなければ、テロリストなどによる、飛行機や安全対策が施された施設への銃の持ち込みが容易になると指摘している。

 だが共和党議員らは、銃規制の厳格化を試みるものと解釈されかねないとして、シューマー議員の提案を退けた。(c)AFP