【12月5日 AFP】ウクライナの前大統領と元大統領2人が4日、共同声明を発表し、現政権が欧州連合(EU)との連合協定を拒否したことがきっかけで起きた反政権デモへの支持を表明した。

 ビクトル・ヤヌコビッチ(Viktor Yanukovych)大統領率いる現政権は、2004年のオレンジ革命(Orange Revolution)以来の規模となったデモに対し、参加者を拘束して刑事責任を追及させる構えも見せて鎮静化を図っているが、元大統領らによる共同声明は、同大統領に対しさらなる圧力をかけることとなった。

 レオニード・クラフチュク(Leonid Kravchuk)、レオニード・クチマ(Leonid Kuchma)の両元大統領と、ビクトル・ユーシェンコ(Viktor Yushchenko)前大統領の3人は、共同声明で「われわれは、何十万人もの若いウクライナ人の平和的市民行動との連帯を表明する」と発表。「ウクライナで初めて、前例のない規模の大衆から支持を受けた、政治的意図のない要求を掲げた人々が街頭に繰り出した」と述べている。

 クラフチュク初代大統領と親欧米の立場を強く取るユーシェンコ前大統領はもともと野党支持派であったが、同国の強力な新興財閥と密接な関係を持つクチマ元大統領も加わったことで、ヤヌコビッチ大統領にとって大きな痛手になると見られている。(c)AFP/Dmytro GORSHKOV, Zoya ZHMINKO