【12月4日 AFP】2日に打ち上げられた中国初の月探査機「嫦娥3号(Chang'e-3)」を搭載したロケットの破片が、発射場から1000キロ以上も離れた村の2つの家屋を直撃していたことが分かった。同国の地方紙「瀟湘晨報(Xiaoxiang Morning Post)」が3日、報じた。

 同紙によると、ロケットの破片は、打ち上げから約9分後に中国中部・湖南(Hunan)省綏寧(Suining)県に落下。同県では、1990年初頭から現在までに、中国が頻繁に打ち上げるロケットの破片が20回近くも落下しているという。

 公開された写真には、大きな穴が開いた屋根の下で、ロケットの先端に装着するノーズコーンのような丸い物体を困惑気味に見つめる住民が写っている。

 破片落下でけがをした人はいなかった。当局は、破片が自宅に直撃した2世帯に、補償金としてそれぞれ1万800元(約18万2000円)と5200元(約8万8000円)を渡したという。(c)AFP