学校休みがちな子供に「モーニングコール」、批判も デンマーク
このニュースをシェア
【12月4日 AFP】デンマークの首都コペンハーゲン(Copenhagen)の富裕層地区で、社会福祉士らが、学校を休みがちな子どもたちの自宅に「モーニングコール」をかけるプロジェクトを始め、福祉行政の過度な家庭介入を批判する声が上がっている。
1年にわたる試行の結果、対象となった高級住宅街のオステルブロ(Oesterbro)地区に住む7~15歳の33%が学校を休まなくなった。対象になった子どもの約80%は、試行開始前から他の理由で福祉当局が接触していた。
同プロジェクトを担当する福祉士は、対象は一般的なオステルブロの家庭ではなく、子どもの無断欠席が多い、何か問題があることが明らかな家庭だとした上で、「親の問題を今すぐに解決する時間はないかもしれませんが、子どもたちにとって最善のことをしなければいけません」と語った。
中には電話一本で起床できる子どももいたが、大半のケースでは福祉士が家庭訪問してきちんと起きたか確認する必要があった。ただし、家庭訪問は「保護者指導の1つ」であり、最終的な目的は保護者が子どもを起こせるようになるようになることだという。
同プロジェクトは正式な実施が決まり、コペンハーゲンの他の地区でも導入される予定だが、誰しもが賛成しているわけではない。
コラムニストのトム・イェンセン(Tom Jensen)氏は、同国の日刊紙ベリンスケ(Berlingske)への寄稿で「もしデンマークが福祉国家だとしたら、オステルブロは極端な福祉政策の縮図だ」、「もし私たちが自分で起きられなかったら、自治体の誰かが来て子どもを起こしてくれる」と書いた。
ある政治家も同紙に対し、「友人やボランティアはどこに行った?自治体に自分たちの個人的な責任を委託するべきではない」と語った。(c)AFP