【12月4日 AFP】ウクライナで、政府が欧州連合(EU)との連合協定への署名を見送ったことをきっかけに大規模な反政権デモが続いている問題で、同国の最高会議(議会)は3日、野党側が提出していた内閣不信任案を反対多数で否決した。

 採択に先立ち、ミコラ・アザロフ(Mykola Azarov)首相は議員らに向け、首都キエフ(Kiev)に集結したデモ隊に対し11月24日機動隊が発煙弾などを発射したことに触れ、「当局の対応について、政府を代表しておわびしたい」と述べると同時に、臨時会の招集を約束、内閣改造を行う方針を表明した。

 最高会議はビクトル・ヤヌコビッチ(Viktor Yanukovych)大統領が名誉党首を務める与党・地域党が第1党となっており、首相の発言の後で行われた内閣不信任案の議決では、賛成票は186にとどまり、可決に必要な過半数226には届かなかった。

 この結果を受けて反政権派の指導者らは、デモによる市民からの圧力を弱めないよう呼び掛けた。(c)AFP