【12月3日 AFP】アイスランドで2日、散弾銃を繰り返し発砲した男を警察が射殺した。当局が同日発表した。人口わずか約32万2000人、世界で最も犯罪率の低い国の一つとされる同国では警察が武力行使することはまれで、容疑者の射殺はこれが初めてだという。

 国家警察庁長官が首都レイキャビク(Reykjavik)で記者会見して明らかにしたところによると、射殺された50代後半の男は同日朝、同市東部にある自宅アパートで散弾銃を数回発砲。これにより警察が出動、建物内の住民を避難させた。

 同市警察によると、警察は窓から催涙ガス弾を発射するも「効果がなく、男がアパートの窓から外に向けて発砲し始めた」ことから、特別機動隊がアパートの部屋に突入。男が発射した弾丸が警察官2人のそれぞれヘルメットと盾に当たったが負傷は免れた。警察側が反撃したところ、男は致命傷を負い、搬送先の病院で死亡したという。

 国家警察庁長官は、「警察はこの事件を遺憾とし、男の遺族に弔意を伝えたい」と語った。現在、この男が発砲し始めた理由と、薬物やアルコールの影響の有無の捜査が行われている。(c)AFP