【12月2日 AFP】キリスト教カトリック教徒が国民の大多数を占めるクロアチアで1日、同性婚を禁止する憲法改正案の是非を問う国民投票が行われ、賛成多数で承認された。

 開票率約99%の段階で選挙管理委員会が公表した結果によると、結婚を「男女間の結びつき」と定義する憲法改正案に賛成を投じた割合は65.76%に達した。投票締め切り時刻の3時間前の時点で投票率は26.75%を切ったが、クロアチアの法律では、投票率が低くても国民投票は無効にはならない。

 現行のクロアチア憲法には、結婚を定義する条項はない。人口の90%近くがカトリック教徒の同国では最近、同性カップルを「人生のパートナー」として登録できる法案が明らかにされたため、カトリック教会など保守派の間では、次は同性婚が合法化されるのではないかとの懸念が高まり、教会が支援する団体が70万人分の署名を集めて国民投票を実現させた。

 投票前には、中道左派政権や人権活動家、著名人など各方面から国民投票に反対する声が上がっていた。(c)AFP/Lajla VESELICA