【12月2日 AFP】中国は2日午前1時半(日本時間同2時半)、同国初の無人月面探査車「玉兎号(Jade Rabbit)」を搭載した月探査機「嫦娥3号(Chang'e-3)」の打ち上げに成功した。中国中央テレビ(China Central TelevisionCCTV)が伝えた。

 中国初となる月面探査ミッションは、国際社会で高まる同国の影響力の象徴として位置づけられており、中国は打ち上げの成功によりその野心的な宇宙計画に新たな一歩を踏み出した。

 同国南西部にある西昌(Xichang)衛星発射センターで行われた打ち上げの様子は、CCTVによって生中継で伝えられた。

 探査機は12月中旬に月に着陸する予定で、月の表面を調査して天然資源を探すことを目的としている。今回のミッションは、数十年前の米国、旧ソビエト連邦に続く世界で3番目の月面探査車ミッションになる。

 中国は宇宙計画を、国際的地位の上昇と科学技術の向上の象徴や、かつては貧困国だった自国の運命を中国共産党が逆転させることに成功した象徴としても見ている。

 中国は2020年までに恒久的な宇宙ステーションを建設し、最終的には人を月に送るという目標を掲げている。(c)AFP