【11月29日 AFP】職務でのストレスに苦しむカナダ連邦警察(Royal Canadian Mounted PoliceRCMP)の警察官が、処方された医療用のマリフアナを服用していることが28日までに明らかになり、警察官によるマリフアナの服用をめぐって国内の意見が割れている。

 報道によると、医療用マリフアナの処方を受けていたのは、カナダ東部ニューブランズウィック(New Brunswick)州のロナルド・フランシス(Ronald Francis)巡査長。カナダ放送協会(Canadian Broadcasting CorporationCBC)に対して同巡査長は、勤務中であったとしても医療用マリフアナの服用は認められるべきと述べた。しかし組織のイメージに傷がつくことを恐れる上司たちからは、冷たい反応しか返ってこないという。

 この巡査長の考えについては、賛否両論の声が国中で上がっている。ピーター・マッケイ(Peter MacKay)司法長官は「国民に悪い例を示すことになる」として否定的な意見を述べた。一方の大麻使用の支持者らは、上司や雇用者側に医療用マリフアナの服用に関するより深い理解が必要としている。

 フランシス巡査長は、21年間に及ぶ在職期間中に負った心的ストレスに起因する症状を緩和するのに役に立つとして、日々マリフアナを複数回服用していることを明らかにしている。

 RCMPのジル・モロー(Gilles Moreau)副総監はCBCに対し、医療用マリフアナが処方された警察官による服用に問題はないとしたが、公共の場で勤務中に服用することには難色を示し、「一般市民に誤ったメッセージを送ることになる」とコメントした。(c)AFP