【11月27日 AFP】スコットランドは独立の是非を問う住民投票を来年実施する。スコットランド行政府のアレックス・サモンド(Alex Salmond)首相が26日に発表した初めての「青写真」によれば、独立国家スコットランドは、通貨は英ポンドの利用を維持し、英国王(女王)を国家元首とし続ける一方、独自の国防軍を保有することになる。

 通称「白書」には、スコットランド民族党(Scottish National PartySNP)が独立後に実施する法人税や年金、育児、教育、国防、福祉などの政策の構想が詳述されている。

 白書によれば、スコットランドは英国の保有する核ミサイル「トライデント(Trident)」の配備を中止し、欧州連合(EU)と北大西洋条約機構(NATO)加盟は維持する。主要な歳入は北海(North Sea)の油田とガス田で、SNPによれば、歳入の90%以上が、独立したスコットランドの海域内に存在する油田・ガス田からもたらされるという。

 また白書は、ロンドン(London)を中心としたこれまでの英国の政策により、スコットランドの人口530万人に「債務のつけと低成長な経済、社会的な不平等」がもたらされたと主張。だが、英国の債務については「共有」するつもりがあると提案した。

 他には、スコットランド独自の公共放送SBSScottish Broadcasting Service)の創設も検討しているという。(c)AFP/Robin MILLARD