【11月25日 AFP】スイスで24日、企業の役員給与の上限を企業内で一番低い給与の12倍に制限する提案の是非を問う国民投票が行われ、政府の公式結果によると約3分の2が反対票を投じて否決された。

 同国では企業幹部たちの給与が多すぎるという不満が広がっていたが、この提案は否決されることが予想されていた。

「1対12」イニシアチブと呼ばれたこの提案には、同国の財界と政界右派が猛烈に反対。反対派は投票に先立ち、給与制限の法制化は豊かなスイスの競争力を低め、ビジネスへの政治介入を制限する伝統を破るものだ、と激しく反発していた。

 スイスの連立政権は、税収が減り、外国企業が逃げていくとして、反対票を投じるよう国民に呼びかけており、投票結果はそのメッセージが受け入れられたことを示している。と公共放送局RTSが伝えた最終結果によると、スイスの全26州で全有権者の65.3パーセントが提案を拒否した。(c)AFP/Jonathan FOWLER