【11月24日 AFP】23日に行われた13-14イタリア・セリエA第13節、ACミラン(AC Milan)対ジェノア(Genoa CFC)の試合終了後、ミランの過激なサポーターグループ、ウルトラス(Ultras)が選手らに対し、怒りの抗議を行った。

 ミランの本拠地、サン・シーロ・スタジアム(San Siro stadium)での試合後、ウルトラスは選手との面会を要求し、選手らは2時間近くにわたって足止めされることとなった。

 2シーズン連続で悲惨な前半戦を送っているミランは、4試合続いている未勝利の状態から脱し、順位表の上半分に入ることを目指してジェノア戦に臨んだ。

 試合ではトーマス・マンフレディーニ(Thomas Manfredini)がエリア内でマリオ・バロテッリ(Mario Balotelli)を倒して退場となり、ジェノアが1人少なくなったにも関わらず、ミランは数的優位を生かすことができずに試合はドローに終わった。

 終了のホイッスルとともにミランのサポーターのほぼ全員はミランの敵となり、マッシミリアーノ・アレグリ(Massimiliano Allegri)監督率いるチームにブーイングと野次の雨を降らせた。スタジアムでは試合を通じてゴール裏に怒りの横断幕が掛けられていた。

 試合後には約400人にも上るサポーターがスタジアムの出口に集まり、ミランのチームバスの出発を妨害したと報道は伝えた。さらに敵地まで観戦にやってきた少数のジェノアファンもその場に足止めされたという。

 結局、選手との面会の要求が通るまでウルトラスは動かず、ミランの選手らとジェノアのサポーターがスタジアムを後にできたのは夜11時過ぎだった。

 後に放映されたテレビの映像には、今季ミランに復帰したスター選手のカカ(Kaka)と、ベテランGKのクリスティアン・アッビアーティ(Christian Abbiati)がその場をおさめるためにサポーターとの話し合いに応じる姿が映し出された。

 伊ANSA通信の報道によると、話し合いでウルトラスの「リーダー」は、チームに「プロにふさわしくない」姿勢の選手が多くいると指摘し、改善を求めた。

 これを受けて、試合で前半4分に先制点を決めたカカと、その直後にアルベルト・ジラルディーノ(Alberto Gilardino)に同点ゴールを許したアッビアーティは、メッセージを他選手に伝えることを約束したという。

 7度の欧州制覇を誇るミランは、今季13試合で5度引き分けており、首位ローマ(AS Roma)とは勝ち点18差となっている。また、来季欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2014-15)への出場圏内である3位にはナポリ(SSC Napoli)がつけており、こちらとも同14差と大きく離されている。(c)AFP/Justin Davis