【11月23日 AFP】制憲議会選挙が行われたネパールで19日、若い女性が投票所で初産を迎えた。初めての投票に興奮していたという主婦のパルバティ・バンダリ(Parbati Bhandari)さん(20)は20日、AFPの電話取材に応じて意外な場所での出産について語った。

 出産予定日の6日前だった19日、パルバティさんは30分歩いて中西部ミャグディ(Myagdi)郡の投票所に行った。「初めての投票に興奮していました。投票所に着いて1時間ほどしたころ、突然、下腹部が痛み始めました」という。

 幸いにも、投票所が設置されていた自治体の事務所が入る建物には小さな診療所もあり、パルバティさんはそこで同日午後、元気な男の赤ちゃんを出産し、その後投票も済ませた。長年にわたるネパールの政情不安の解消と内戦後の憲法制定を目指す制憲議会の投票日当日に母親になれたことに感激しているという。

 出稼ぎ労働者の夫は、生まれた息子にネパール語で「選挙」を意味する「ニルワチャン(Nirwachan)」という名前を付けたらどうかと話しているという。パルバティさんは、「歴史的な日に子どもを産めて、本当に幸せです。憲法が制定されれば、もっと幸せになれます」と話した。(c)AFP