【11月23日 AFP】米国は22日、ちょうど50年前に暗殺者の銃弾に倒れたジョン・F・ケネディ(John F. Kennedy)大統領を──そして打ち砕かれた1つの世代の夢を──半旗を掲げて追悼した。

 若き指導者にもたらされた残忍な死は、核戦争の恐れもあった冷戦下の大国同士のにらみ合いやベトナムの森林での流血に捕らわれていた当時においてさえ、暗黒の転換点として世界の多くの人に衝撃を与えた。

 22日は米国各地で大小さまざまの式典が行われ、人々は故ケネディ大統領の崇高な演説と奉仕を呼びかけるカリスマ的な言葉を思い起こした。

 バラク・オバマ(Barack Obama)大統領は「今日、われわれは(故ケネディ大統領を)追悼し、彼がアメリカの歴史に残した不朽の功績をたたえる」と宣言した。

 テキサス(Texas)州ダラス(Dallas)では、かつての銃声の瞬間に教会の鐘が鳴り、大勢の人々が黙とうを捧げた。首都ワシントンD.C.(Washington D. C.)郊外のアーリントン国立墓地(Arlington National Cemetery)では、イギリス軍のブラックウオッチ(Black Watch)連隊のキルトを着たバグパイプ奏者2人が、50年前の葬儀で捧げた演奏を再演した。

 欧州でも追悼が行われ、ドイツではケネディ大統領が「私はベルリン市民だ(イッヒ・ビン・アイン・ベルリーナ(Ich bin ein Berliner)」と述べて群衆の喝采を博したベルリン(Berlin)周辺での有名な冷戦演説の地で花輪献呈式が計画された。(c)AFP/Daniel Walker