【11月21日 AFP】中国東部・安徽(Anhui)省で死亡を宣告された男の赤ちゃんが葬儀場で泣き出し、生きたまま火葬される直前で救出された。国内メディアが21日に報じた。

 赤ちゃんが入院していた安徽省立児童病院(Anhui Provincial Children's Hospital)の関係筋が国営新華社(Xinhua)通信に明らかにしたところによると、呼吸器系に先天奇形があり重症だった生後1か月未満の赤ちゃんの両親は、治療を中止することに同意していた。

 死亡証明書が発行された赤ちゃんはその後、同省合肥(Hefei)にある葬儀場に運ばれた。しかし葬儀場の職員が20日、赤ちゃんの泣き声に気付いたという。

 赤ちゃんがどのくらいの時間、葬儀場に置かれていたかや火葬が予定されていた日時などについては明らかにされていないが、新京報(Beijing News)など複数のメディアが報じたところによれば、赤ちゃんは直ちに元の児童病院に搬送されたという。

 赤ちゃんを再度受け入れた病院の職員は新華社に対し、「赤ちゃんはまだ生命の反応を示していたため、われわれは人道的見地から輸血を続けた」と語った。20日夜の時点で、赤ちゃんの治療は続けられていた。

 なお、新華社が伝えたところによると、病院側はこの一件を受け、医師1人を停職処分にしたほか、看護師1人を解雇。経緯について調査を開始したという。(c)AFP