【11月20日 AFP】南アフリカのダーバン(Durban)近郊で19日、建設中のショッピングモールが倒壊し、1人が死亡、数十人が負傷した。救助隊員数百人が出動し、がれきの下の生存者の救出作業に当たっている。

 この事故は、インド洋に面したダーバンから北へ約40キロ離れた小さな町トンガート(Tongaat)で、午後4時半(日本時間同日午後11時半)ごろ発生した。

 警察の広報担当者によると、同モールの天井が崩壊し、その後1人の死亡が確認され、これまでに生き埋めになっていた26人が救出された。「がれきの下敷きになっているのは大半が建設作業員」だという。民間の救急医療機関ER24によると、1人が病院へ空輸され、別の2人が重体、さらに18人が重傷を負ったという。

 現場の救急医療士は、「50人ほどががれきの下敷きになっている恐れがある」と話している。日没後、救助隊は捜索犬や特殊な探索装置を導入して、崩壊したコンクリートの土台や鉄筋の下に生存者がいないか調べている。同救急医療士によると、事故が起こったのは「巨大な建設現場で、奥行きは恐らく200メートル近くある」という。

 天井崩壊の原因はまだ明らかになっていないが、建物が倒壊する前に足場が取り払われていたのを見たと複数の目撃者が証言している。また、構造的な問題があったとする未確認情報もある。救助チームを派遣したある民間医療機関の代表がAFPに語ったところによると、数か月前から建物の安全性を懸念する声が上がっており、ダーバン市の求めに応じて裁判所が建設中止を命じたものの、建設会社は違法に工事を継続したとみられるという。しかし、この情報に関し当局からの確認は得られていない。(c)AFP