【11月20日 AFP】2014年サッカーW杯ブラジル大会(2014 World Cup)欧州予選プレーオフ第2戦は19日、各地で試合が行われ、フランスは3-0でウクライナを下し、2試合合計スコアを3-2として本大会出場を決めた。

 フランスは、第1戦の0-2の敗戦をひっくり返す見事なパフォーマンスをみせた。

 騒ぎ立てるサポーターの前で、フランスは前半22分にママドゥ・サコ(Mamadou Sakho)のゴールで先制すると、同34分にはオフサイドポジションにいたカリム・ベンゼマ(Karim Benzema)の得点で合計スコアを2-2とした。ベンゼマはその直前にはゴールを取り消されていた。

 後半序盤にウクライナのエフゲニ・カチェリディ(Yevhen Khacheridi)がレッドカードで退場となると、フランスはそのアドバンテージを生かし、後半27分にオレグ・グセフ(Oleg Gusev)のオウンゴールで3点目を挙げて合計スコアを3-2として逆転した。

 フランスのディディエ・デシャン(Didier Deschamps)監督は「4日前、われわれは危うい立場にいたが、今夜の選手たちは素晴らしかった。疑念はなかった。この大きな試合を戦い、予選を通過したことはフランスのサッカー界にとって非常に重要だ」と地元テレビ局のインタビューでコメントした。

 予想されたとおり、デシャン監督は15日の第1戦から5人を入れ替え、ラファエル・バラン(Raphael Varane)、サコ、ヨハン・カバイェ(Yohan Cabaye)、マチュー・ヴァルブエナ(Mathieu Valbuena)、ベンゼマが投入された。

 フランスはキックオフからウクライナの守備陣をゴール前に釘付けにし、ヴァルブエナがGKアンドリー・ピャトフ(Andriy Pyatov)にセーブを強いると、ポール・ポグバ(Paul Pogba)の放ったヘディングシュートはバーを越えた。

 ウクライナはこの試合の前まで8戦連続無失点としていたものの、その記録は前半22分で途切れた。

 ヴァルブエナが蹴った右サイドからのFKのこぼれ球をペナルティーエリアの際にいたフランク・リベリ(Franck Ribery)がシュート。これをGKピャトフがセーブしたものの、サコがこれを押し込み、代表初ゴールを決めた。

 その後、ベンゼマがリベリの低いクロスに合わせて追加点を挙げたかに見えたがオフサイドフラッグが上がり、歓喜に水を差された。

 この判定はスロベニアの審判団の誤審だったが、さらなる判定ミスからフランスは合計スコアで同点に追いついた。

 ウクライナのペナルティーエリア内で混戦状態となり、ボールはヴァルブエナに当たってゴール前にいたベンゼマに渡った。この時、ベンゼマはオフサイドポジションにいたもののフラッグは上がらず、同点ゴールを押し込んだ。

 ウクライナはアウェーゴールを決めれば試合展開を有利に戻せたが、前半は相手ゴールに迫ることはほとんどできず、前半終了間際に警告を受けていたカチェリディが後半2分にこの試合2枚目のイエローカードを受けて退場処分となった。

 10人となったウクライナに対し、3点目を狙うフランスはしつこくプレスを仕掛け、残り20分を切って3点目を手にした。

 パトリス・エヴラ(Patrice Evra)のシュートをGKピャトフが防いだこぼれ球をリベリが拾い、ゴール前に再び上げると、サコのプレッシャーを受けていた途中出場のグセフが不運にもオウンゴールを献上した。

 その後、結果を疑いのないものにすべく攻め込んだフランスは、途中出場のオリヴィエ・ジルー(Olivier Giroud)のシュートが阻まれたもののそのまま逃げ切り、ブラジル行きの切符を手にした。(c)AFP