【11月14日 AFP】2本の角を持つ絶滅危惧種の動物、サオラ(Saola)がベトナムで15年ぶりに見つかり、この動物の復活の希望が高まった。自然保護活動家らが13日発表した。

 サオラはレイヨウに似た動物で、捕獲が極端に難しいため「アジアの一角獣」と呼ばれることもある。世界自然保護基金(WWF)とベトナム政府がベトナム中央部のアンナン山脈(Annamite Mountains)に仕掛けていたカメラが、9月にその姿を捉えた。

 WWFベトナムのバン・ゴク・ティン(Van Ngoc Thinh)カントリー・ディレクターは、「私たちのチームが最初に写真を見た時は目を疑った。サオラは東南アジアの自然保護活動家にとっては貴重なものであり、大変な興奮だった」と語った。

 サオラは1992年に発見されたばかりの動物で、先がとがった2本の角がある。角の長さは50センチメートルにも達する。

 野生のサオラが確認されたのは、ラオスでカメラに捉えられた1999年以来のこと。ダン・ディン・グエン(Dang Dinh Nguyen)クアンナム省森林保護局(Quang Nam Forest Protection Department)次長によると、サオラがベトナムで前回確認されたのは1998年だった。

 自然保護活動家らは、野生のサオラは数十頭~数百頭しか生息していないとみている。(c)AFP/Cat Barton