陸上の伝説的選手オーエンス氏の五輪金メダルが競売に
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【11月8日 AFP】米国の元陸上選手、ジェシー・オーエンス(Jesse Owens)氏が1936年のベルリン五輪で獲得した4個の金メダルのうち1つが、競売にかけられることが7日、明らかになった。
スポーツ関連の記念品を専門に扱うSCPオークション(SCP Auctions)は同社の公式ウェブサイトで、金メダルを11月20日から12月7日にかけて競売にかけると発表した。
オーエンス氏がベルリン五輪で見せた活躍は、五輪の伝説的な逸話となっており、同氏は大会で男子100メートル、200メートル、4×100メートルリレー、走り幅跳びを制した。
アフリカ系米国人であるオーエンス氏は、この活躍でナチス・ドイツ(Nazi)の総統アドルフ・ヒトラー(Adolf Hitler)に屈辱を味あわせ、同時にアーリア人種の優位性というヒトラーが信じていた神話を崩壊させた。
メダルはエレイン・プレインズ・ロビンソン(Elaine Plaines-Robinson)さんの遺産の中から、オークションハウスの手に渡った。プレインズ・ロビンソンさんは、オーエンス氏の友人だったエンターテイナーのビル・ボージャングル・ロビンソン(Bill "Bojangles" Robinson)氏の妻にあたる。
ウェブサイトに掲載された動画の中で、SCPオークションのダン・イムラー(Dan Imler)副社長はインタビュアーに対し、歴史的な重要性を考えると、メダルには100万ドル(約9800万円)程度の価値があると語っている。
今回の競売では、オーエンス氏のメダルの他にも、様々なスポーツに関連した逸品が出品される。
SCPオークションが2012年5月に競売にかけたベーブ・ルース(Babe Ruth)氏が1920年代に着用していたニューヨーク・ヤンキース(New York Yankees)のユニホームは、440万ドル(約4億3000万円)で競り落とされている。(c)AFP