【11月7日 AFP】米ニューヨーク(New York)で競売大手サザビーズ(Sothebys)が行った印象派と現代美術作品のオークションで6日、パブロ・ピカソ(Pablo Picasso)やクロード・モネ(Claude Monet)、アルベルト・ジャコメッティ(Alberto Giacometti)などの作品が総額2億9000万ドル(約286億円)で落札された。

 最高値が付いたのは、スイスの芸術家ジャコメッティが弟ディエゴ(Diego Giacometti)をモデルに製作したブロンズ像「ディエゴの胸像(Grande tete de Diego)」で、ジャコメッティの傑作の1つとされる作品。予想落札価格の上限値にあたる5000万ドル(約49億3000万円)で落札された。

 一方、ピカソが当時妊娠中だった愛人マリーテレーズ・ワルテル(Marie-Therese Walter)を描いた1935年作の肖像画には、予想落札価格の2000万~3000万ドル(約19億7000万~約29億6000万円)を大きく上回る3990万ドル(約49億3000億円)の値が付いた。また、ピカソの「Mousquetaire a la pipe(パイプを持つ銃士)」は3100万ドル(30億6000万円)で落札され、後期のピカソ作品の最高落札価格を更新した。

 今回のオークションには、アジアとラテンアメリカから過去最多の購入希望者が参加。世界のアート市場がかつてない勢いで拡大している現状を印象付けた。(c)AFP