【10月24日 AFP】(写真追加)オーストラリア南東部ニューサウスウェールズ(New South Wales)州で1週間以上にわたって燃え広がっている山火事について、消防当局は23日、軍の演習が火災の一因だったと発表し、激怒した地元自治体は豪政府に説明を求めている。

 気温の低下により、大規模な火災が続く数か所では火の勢いが弱まったものの、24日時点でいまだ66か所で延焼が続いており、うち24か所では火勢が衰えていない。火の勢いが最も激しいのはシドニー(Sydney)西方のブルーマウンテンズ(Blue Mountains)国立公園付近で、中でもリスゴー(Lithgow)付近で延焼を続ける火災では既に4万7000ヘクタールが焼失した。

 この最大の山火事について、ニューサウスウェールズ州地方消防局(New South Wales Rural Fire Service)のシェーン・フィッツシモンズ(Shane Fitzsimmons)局長は23日、先週16日に軍の演習で使用された爆発物が出火原因だと断定したと発表した。

 この発表について、豪国防省はコメントしていないが、地元ブルーマウンテンズ市のマーク・グリーンヒル(Mark Greenhill)市長は「当日は暑く、乾燥していて風も強かった。火を使った演習には不向きな天候だということを、軍は認識すべきだった」と怒りをあらわにしている。(c)AFP