【10月23日 AFP】スイス、チューリヒ(Zurich)の市街地から売買春の場を隔離する目的で、2か月前に市郊外にオープンした同国初の売春専用ドライブインについて、市当局は22日、施設の運営が成功しているとする第1回評価の結果を発表した。

 「(オープンから)2か月が経過したが、警備付きの売春施設が機能していることを確認した」と、性産業従事者の福利を担当する市社会福祉課のミハエル・ヘルツィク(Michael Herzig)氏は記者団に語った。オープン以来、1日平均14人の性産業従事者が同施設を利用したという。

 市当局は今年8月、市中心部から性産業従事者を排除するとともに、性産業従事者に安全な労働環境を提供することを目的として、市郊外の工業地帯に同施設をオープンさせた。「売春ドライブイン」の設置は、2012年3月の住民投票で52.6%の賛成を得ていた。

■安全な売買春の場、市が提供

 柵で囲われている施設には、自動車でしか中に入ることができない。施設内には性産業従事者らが自分たちを売り込むための場所があり、そこで顧客と価格の交渉が行われる。合意に至れば、9つある「セックスボックス」に車を停めて性交渉を行う。

 常駐する警備員が自動車の乗員が1人であることを確認するほか、警報ボタンが各「セックスボックス」に設置されており、安全面への配慮もなされている。施設内には医師や社会福祉担当者も常駐しているという。

 施設を利用する性産業従事者には一晩あたり5スイスフラン(約540円)の税金の支払いが義務付けられている。運営の補助が目的とされ、支払いのためのパーキングメーター「風」の機器が施設内に設置されている。

 チューリヒ中心部のジールカイ(Sihlquai)地区の性産業従事者は30人強。売春ドライブインを利用しているのはまだその半分に満たない。だが、ヘルツィク氏は、性産業従事者が新システムを受け入れ始めていることが示されたと語った。(c)AFP