【10月17日 AFP】クロアチアサッカー連盟(Croatian Football FederationHNS)は16日、前日に行われた2014年サッカーW杯ブラジル大会(2014 World Cup)欧州予選のスコットランド戦で同代表が0-2で敗れたことを受けて辞任を表明したイゴール・スティマッチ(Igor Stimac)監督を解任し、暫定指揮官としてニコ・コバチ(Niko Kovac)氏を迎えたことを発表した。

 同連盟のダヴォル・シュケル(Davor Suker)会長は緊急会議を招集、「スティマッチ氏はグラスゴー(Glasgow)で行われた試合を終えた直後、私に辞任の意向を伝えてきた。私たちは決断を迫られ、このような結果になった」と説明した。

 会長は、「私たちとしては本大会に出場できてもできなくても、(プレーオフ)残り2試合の指揮を執ってもらいたいと願っていた」と報道陣に対して強調している。

 元クロアチア代表のスティマッチ氏は選手として1998年のW杯に出場して準決勝進出を果たしており、2012年7月に同代表監督に就任した。

 15日の敗戦後、46歳のスティマッチ元監督は「クロアチア国内に私の仕事に対して疑いを抱く人が存在するのであれば、私は道義的責任を示さなければならない。チームにとって何か変わるきっかけを提供したいと思う」と語っていた。

 クロアチアは11日にホームで行われたベルギー戦に1-2で敗れ、すでにグループ首位での予選突破の可能性が消滅していた。

 グループ2位となったクロアチアはプレーオフ進出を決めたものの、スコットランド戦の惨敗は11月に行われるプレーオフ2試合に向けて不吉な前兆を感じさせるものとなった。

 プレーオフの組み合わせ抽選会は21日に行われる。

 ドイツ出身で現在41歳のコバチ氏は、1996年から2008年にかけてクロアチア代表として83試合に出場して通算15ゴールを記録。2004年以降は代表主将を務め、欧州選手権(UEFA Euro)ではポルトガル開催の2004年大会、オーストラリア、スイスで共催された2008年大会、さらに2006年のW杯ドイツ大会(2006 World Cup)でチームを牽引した。

 2009年に現役を引退後、コバチ氏はオーストリア1部リーグのレッドブル・ザルツブルク(Red Bull Salzburg)で指導者としてのキャリアをスタートし、今年1月にU-21クロアチア代表の指揮官に任命された。(c)AFP