【10月16日 AFP】インドの国営航空会社、エア・インディア(Air India)は15日、乗客に提供した機内食のサンドイッチから複数の蠕虫(ぜんちゅう)が見つかった件について現在、詳細を調査中であることを明らかにした。

 虫の入ったサンドイッチが見つかったのは、先月28日のニューヨーク(New York)発ニューデリー(New Delhi)行きの便。インドPTI通信(Press Trust of India)によると、乗客の男性は虫が入っていた件をエア・インディア側に伝えたものの、同社からはその後2週間、何の連絡もなかったという。

 エア・インディアの広報担当者はニューデリーでAFPの取材に対し、「機内食を提供する業者について調査中」だと説明。このようなケースは「非常にまれ」で、衛生状態を含め、同社は「高い水準」を維持していると語った。

 赤字経営が続いている同社では、安全面に関するものを含めさまざまな問題が噴出している。今年5月にはバンガロール(Bangalore)行きの便で、パイロットがトイレに行くため操縦室を出たところ、ドアが開かなくなり操縦席に戻れなくなったため、別の都市に緊急着陸する事態が発生した。そのほか今年に入り、旅客機に搭乗する直前に飲酒したパイロットが停職処分を受けたケースもある。

 同社は市場シェアでインド第4位の航空会社だが、多額の負債と長期にわたる労使問題に加え、燃料価格の上昇と民間航空会社との激しい競争にさらされ、苦しい経営状態が続いている。(c)AFP