【10月13日 AFP】台風25号(アジア名:ナーリー、Nari)の上陸で鉄砲水や地滑りが発生し、13人が死亡したフィリピン北部では13日、軍などがなぎ倒された木や高圧線用の鉄塔でふさがれた道路の復旧に当たっている。

 12日の台風で大きな被害を受けたライフラインの復旧が急がれる中、フィリピン民間防衛局の報道官はAFPの取材に対し、「全般的な状況は改善しつつあるが、道路が開通するまでにはまだ少し時間がかかるだろう」と述べた。

 被災したルソン(Luzon)島の5つの州では、現地時間13日午前の時点ではまだ停電が続いていたが、その他の被災地域では電力供給や通信はすでに再開していた。また、暴風雨警報が解除されたことから、避難していた住民ら約4万3000人のうちの多くも帰宅し始めている。

 12日早朝にルソン島に上陸した台風25号は、国内で最も人口が多く、農業が中心産業のこの島を西に進み、南シナ海(South China Sea)に抜けた。

 一方、今年すでに19の台風に見舞われたフィリピンには新たに、台風26号(アジア名:ウィパー、Wipha)が接近している。フィリピン気象庁は、台風26号は14日までにフィリピンの東の海上に達する恐れがあるとして、新たに暴風雨警報を発令した。(c)AFP