【10月9日 AFP】中国当局は、新疆ウイグル自治区(Xinjiang Uighur Autonomous Region)で「ジハード(聖戦)」を呼びかけた疑いで7~8月にかけての2か月間に139人を拘束した。国営メディアが9日、伝えた。

 環球時報(Global Times)が当局者の話として伝えたところによると、他にも256人がオンライン上でうわさを流したとして「処罰」されたというが、処罰の具体的な内容は明らかにされていない。当局はウイグル人のイスラム教徒が暮らす中国最西部で、宗教的過激派の勢力が増していると警告している。

 国営英字紙チャイナ・デーリー(China Daily)が新疆日報(Xinjiang Daily)を引用して伝えたところによると、新疆ウイグル自治区の警察当局が「インターネットに宗教的過激主義を含むコンテンツを投稿または検索した個人」の取り締まりを行ったという。

 同紙によると、取り締まり件数は増加しているとされ、7~8月にかけての2か月間で「ジハードを含む宗教的過激主義を広めた」疑いがあるとして139人を拘束したという。

 一方、中国国外を拠点に活動し、中国政府から分離主義団体と呼ばれる世界ウイグル会議(World Uyghur Congress)の広報担当者は、中国当局の取り締まりを「真実の全面的な歪曲」と非難しており、目的はウイグル人にインターネットを通じて情報収集と意見の発信をさせないようにすることと指摘した。(c)AFP