【10月8日 AFP】パキスタンで女子教育の権利を訴えイスラム武装勢力タリバン(Taliban)に銃撃されたマララ・ユスフザイ(Malala Yousafzai)さん(16)は7日、将来の夢は政治家になって母国の未来を変えることとテレビのインタビュー番組で述べた。

 治療を終えて退院した後も全ての子どもが教育を受けられる権利を訴えて活動を続けるマララさんは、今週発表されるノーベル平和賞(Nobel Peace Prize)の有力候補と目されている。

 マララさんは英国放送協会(BBC)のインタビューで、将来の抱負は政治家になって義務教育を導入することと語った。またテロや過激思想に対抗する最善の方法については、「ごく簡単なこと。次世代に教育を受けさせることです」と述べ、タリバンとの対話を支持するとした。ただ、これは政府の仕事と付け加えている。

 現在は英国に住んでいるマララさん。パキスタン社会には誰かが状況を変えてくれるのを待ち続ける他力本願なところがあると指摘しつつも、将来はパキスタンに帰りたいと述べた。

 マララさんはまた、英国の生活はカルチャーショックだったとも認めた。男性の付き添いがなくても女性1人でどこにでも行ける自由を経験したことは、特にマララさんの母親にとっては大きな戸惑いになったという。

 マララさんは「私は欧米人になったわけではありません。今でも私自身が属するパシュトゥン(Pashtun)人の文化を守って暮らしています」と胸を張った。(c)AFP/Michael BLUM