【10月5日 AFP】米エネルギー省エネルギー情報局(Energy Information AdministrationEIA)は4日、米国は今年、石油・天然ガスの生産量でロシアとサウジアラビアを抜き、世界最大の生産国になる可能性があるとの見通しを明らかにした。

 米国は石油・天然ガスを合わせた生産量でロシアに匹敵していた一方、原油生産量では長期にわたって世界一の座を維持しているサウジアラビアには後れを取ってきた。しかし、水圧破砕(ハイドロリック・フラクチャリング、フラッキングとも)技術で頁岩(けつがん、シェール)層からの生産量が急増。2013年には原油生産量でサウジアラビアも上回り、天然ガスと原油両方の生産量で世界最大になる可能性があるという。サウジアラビアの天然ガス生産量は比較的少ない。

 EIAによると、米国の石油生産量は過去5年間で大幅に増えた。これは、さまざまな議論も呼んできた水初破砕法による採掘が、テキサス(Texas)州とノースダコタ(North Dakota)州で急増したためだ。一方、同じ技術によって、ペンシルベニア(Pennsylvania)州をはじめとする米東部で天然ガスの生産量が大きく増加している。(c)AFP