【10月4日 AFP】1966年に暗殺された故ロバート・ケネディ(Robert Kennedy)元米上院議員が銃撃された直後の写真を撮影したフォトジャーナリストのビル・エプリッジ(Bill Eppridge)氏が3日、死去した。75歳だった。全米報道写真家協会(National Press Photographers AssociationNPPA)が同日明らかにした。

 NPPAのウェブサイトによると、エプリッジ氏は転倒の負傷がもとで血液感染症にかかり、数週間前から米コネティカット(Connecticut)州ダンベリー(Danbury)の病院に入院していた。

 米誌ライフ(Life)のフォトジャーナリストだったエプリッジ氏は、民主党の大統領候補指名を目指していたケネディ氏の選挙運動を取材。ケネディ氏はロサンゼルス(Los Angeles)のアンバサダーホテル(Ambassador Hotel)で、イベント会場を出て調理場に入ったところを24歳のパレスチナ系米国人サーハン・サーハン(Sirhan Sirhan)に銃で撃たれた。

 その夜エップリッジ氏が撮影した数多くの白黒写真の中には、照明の光を背景に、重傷を負って床に横たわり、ホテル従業員に寄り添われているケネディ氏が写ったものがある。身近にいた人が撃たれた後も写真を撮り続けることができたのはなぜかと尋ねられたエプリッジ氏は「単なるフォトジャーナリストではなく、歴史家だからだ」と語っていた。(c)AFP