【10月1日 AFP】国連食糧農業機関(Food and Agriculture OrganisationFAO)が1日に発表した報告書によると、世界の飢餓人口は8人に1人に減少した。一方で、サハラ以南アフリカと南アジアでは栄養不足が依然として大きな問題になっている。

 2011~2013年にかけて、世界全体では人口の12%にあたる8億4200万人が、健康で活発な生活を送るために十分な食料が得られなかった。2010~12年は同8億6800万人だったため全体の数字としては減少した。

 FAOは報告書で「アフリカが依然として最も栄養不足の割合が高い地域で、5人に1人が栄養不足と推計されている」と説明。特にサハラ以南アフリカは、栄養不足率がこの20年間で32.7%から24.8%に減少したものの、依然として栄養不足率が最も高い地域となっている。

 また、南アジアと北アフリカにおける栄養不足率の改善のペースも遅いという。西アジアでは栄養不足率こそ他の地域より低いものの、対策に全く成果がみられず、1990~92年以降、栄養不足率は継続して悪化している。

 一方、中南米と東アジアの栄養不足率は大幅に減少した。最も改善したのは東南アジアで、1990年以降、栄養不足率は31.3%から10.7%まで減少した。(c)AFP