【9月30日 AFP】国連総会への演説を終えた安倍晋三(Shinzo Abe)首相は27日、現地米ニューヨークで記者会見に臨み、ハサン・ロウハニ(Hassan Rowhani)率いるイラン新政権への期待感や、尖閣諸島問題で緊張する日中関係などについて言及した。

 8月に就任したイランのロウハニ新大統領と26日に会談した安倍首相は、ロウハニ氏について、国際社会との協調に前向きな印象を受けたと述べ、イランの核開発問題をめぐる緊張緩和に期待が持てると語った。

 日本は、最大の同盟国である米国とは異なり、イランとはおおかた良好な関係を保っている。しかし米国の圧力を受け、イランへの投資を縮小し、また同国からの原油の輸入を減らすなど、イラン経済の締め付けを狙った米国の制裁に抵触しないよう歩調を合わせているのも事実だ。安倍首相は、イランからの原油購入の見直しについては直接触れなかったが、ロウハニ大統領に国際社会への歩み寄りを促したと語った。

 一方、日中関係を緊張させている東シナ海・尖閣諸島(Senkaku Islands、中国名:釣魚島、Diaoyu Islands)をめぐる領有権については妥協の余地はないとしながらも、中国政府に対話を求めた。

 安倍首相は、最近中国が示した「日本が領有権問題の存在を認めれば、日本と対話する準備はある」という姿勢に対し、歴史上また国際法上、尖閣諸島は日本固有の領土で日本の実効支配下にあるとする従来の見解を繰り返し、中国政府による領海侵犯が続いていることは遺憾で、日本は妥協しないと述べた。

 安倍首相はまた、日本は尖閣問題をさらに深刻化させるつもりはないと述べ、アジア地域の安全保障にとって域内の2大経済大国である日中関係は極めて重要だとし、中国側に協力を呼び掛けた。(c)AFP