【9月18日 AFP】36年前、13歳のときに映画監督ロマン・ポランスキー(Roman Polanski)氏から性的暴行を受けたサマンサ・ゲイマー(Samantha Geimer)さん(50)が「私自身の物語の所有権を取り戻す」ときが来たと述べて回顧録を出版した。

 ゲイマーさんは『The Girl: A Life Lived in the Shadow of Roman Polanski(その少女:ロマン・ポランスキーの影に生きた人生)』で1977年3月10日に起きた出来事について詳細に記している。ポランスキー氏は強姦(ごうかん)罪など6件の重罪で訴追され、司法取引で罪を認めたが、その後、米国から出国した。

 書籍によると、米ハリウッド(Hollywood)にあるジャック・ニコルソン(Jack Nicholson)さんの自宅で、ポランスキー氏はゲイマーさんにシャンパンと薬物をしつこく勧めながら、写真撮影のためにポーズをとらせ、それから性交に及んだ。

 薬物とアルコールの影響下、成功を収めた監督の持つスター性とその高い年齢に圧倒され、ゲイマーさんは抵抗しようとしなかったと述べている。

 その夜、ゲイマーさんは日記にこう書いた。「私はロマン・ポランスキーに写真を撮られ、そしてレイプされた。ファック」

 ゲイマーさんはポランスキー氏を告訴し、メディアと警察に囲まれる注目の的となった。このことに対し、何が起きたか誰にも話さなければ良かったと思ったと、ゲイマーさんは記している。

 3人の子どもの母親となった今、ポランスキー氏に対する憎しみや怒りはないという。

「ポランスキー事件についてはとても多くが書かれてきた。けれど事件の中心人物である私が書いたものはなかった」と、ゲイマーさんは回顧録出版の動機を語った。

 ゲイマーさんは2009年にポランスキー氏から届いた手紙を紹介している。ポランスキー氏は「あなたの人生に大きな影響を与えてしまったことに私がどれほど申し訳なく思っているか」あなたに分かってほしいとつづっていたという。

 ポランスキー氏は2009年、米国の身柄引き渡し請求を受けてスイスで拘束された。だがスイス当局は結局、ポランスキー氏自身が解決済みだと主張するこの事件の証言記録を米司法省が提出しなかったことから、ポランスキー氏を釈放した。

 ゲイマーさんの回顧録の表紙には、ポランスキー氏が1977年に撮影したゲイマーさんの写真が使われている。回顧録はフランスで10月3日に発売される。(c)AFP/Brigitte DUSSEAU