【9月18日 AFP】イエメン当局は17日、8歳の花嫁が新婚初夜に死亡したとの報道を否定し、報道されている少女とされる人物を報道陣に公開した。

 北西部ハッジャ(Hajja)州でラワン(Rawan)ちゃんという8歳の少女が40代の男性と結婚し、性交渉後に内出血のため死亡したとの報道を受け、先週、イエメン政府は調査することを発表していた。

 この報道は国際的な非難と児童結婚の禁止をイエメン政府に求める声を巻き起こし、14日にはイエメンのフリア・マシュフール(Houriah Mashhour)人権相がAFPの取材に、結婚年齢の下限を法律で18歳に引き上げることを求めていく考えを表明していた。

■「私について言われていることは全てうそ」、少女が語る

 ハッジャ州ハラド(Harad)のムスレム・ガジ(Muslem al-Ghazzi)刑事部長は17日、「彼女がラワンちゃんだ。生きているし、結婚したことは1度もない」と報道陣に少女を公開した。

 少女はラワン・モハメド・アブド・ハッタン(Rawan Mohamed Abdo Hattan)と名乗り、結婚したことはないと述べ、「(私について)言われていることは全てうそです。いちばん上の18歳の姉が最近結婚しました」と語った。

 またガジ刑事局長は、少女の隣に立つ男性をラワンちゃんの父親と紹介した。

 先週末、ハッジャ州のアリ・カイシ(Ali al-Qaissi)州知事は国営サバ(Saba)通信に「少女は存命で、家族とともに正常に生活している。家族は(報道を)一切否定している」と述べ、ラワンちゃんが生きていると語っていた。

 イエメン政府と国連(UN)の2006年の統計に基づいた11日の国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチ(Human Rights Watch)の発表によると、イエメンでは女性の14%が15歳未満で結婚し、52%が18歳未満で結婚している。(c)AFP