【9月17日 AFP】米銀行大手JPモルガン・チェース(JPMorgan Chase)は、「ロンドンの鯨(London Whale)」と呼ばれる巨額損失に関連した金融当局との和解の一環として、罰金7億ドル(約700億円)以上を支払う見通しとなった。米紙ウォールストリート・ジャーナル(Wall Street JournalWSJ)が16日、報じた。

 和解はJPモルガンの元トレーダー2人が不正確な取引金額を記載したことに関連したもの。WSJによると、和解の中で、JPモルガンは罪を認める見通し。起こった場所とその額の大きさから「ロンドンの鯨」と呼ばれたこの巨額損失は、昨年JPモルガンに62億ドル(約6200億円)の損失をもたらした。

 米証券取引委員会(Securities and Exchange CommissionSEC)や米通貨監督庁(Office of the Comptroller of the CurrencyOCC)などの金融規制当局は、JPモルガンの内部統制のまずさやトレード業務に関与する従業員らの監督体制が不十分であることなどに批判を表明する見通し。

 米司法省は8月、巨額損失に関連して虚偽の取引記録を報告したとして、有線通信不正行為の罪とあわせてJPモルガンの元トレーダー2人を刑事訴追していた。(c)AFP