【9月17日 AFP】国際テニス連盟(International Tennis FederationITF)は16日、ドーピング規定違反で男子選手のマリン・チリッチ(Marin Cilic、クロアチア)に9か月の出場停止処分を科したことを発表した。

 現在世界ランク24位のチリッチによるドーピング違反は、5月にドイツのミュンヘン(Munich)で行われたBMWオープン(BMW Open 2013)で禁止薬物の陽性反応を示したことにより発覚した。

 処分の開始日は5月1日にさかのぼるため、2014年2月1日には戦線に復帰することが可能となる。

 かつて世界9位にまで上り詰め、2010年の全豪オープン(Australian Open Tennis Tournament 2010)ではベスト4進出まで果たしたチリッチだが、BMWオープンで同選手が提出した尿サンプルを世界反ドーピング機関(World Anti-Doping AgencyWADA)の検査所が分析したところ、WADAが禁止薬物と認定する中枢神経興奮成分ニケタミドが検出された。

   チリッチは同成分を治療目的に使用する許可を受けてはいなかった。

 しかしチリッチは自身が購入した薬にニケタミドが含まれていたことを知らなかったと主張しており、スポーツ仲裁裁判所(Court of Arbitration for SportCAS)に不服申し立てを行う意向を示している。

   「問題になっている成分は、フランスの薬局で買ったブドウ糖の錠剤に入ってたものです。私は知りませんでしたが、このブドウ糖剤には禁止成分が含まれていたのです」とチリッチは声明を通して弁明を行った。

   「意図的に禁止薬物を摂取したことは、これまで一度もないと断言したい。私はスポーツにおける運動能力向上薬の使用には反対です」

    (c)AFP