【9月16日 AFP】米連邦準備制度理事会(Federal Reserve BoardFRB)の次期議長候補に挙がっていたローレンス・サマーズ(Lawrence Summers)元財務長官(58)が15日、候補を辞退すると表明した。サマーズ氏が辞退したことで、FRBでは初となる女性議長が誕生する可能性が出てきた。

 数週間にわたる臆測と反対派からの厳しい批判の末に発表されたサマーズ氏の突然の辞退だったが、究極的な理由は有力な上院議員からの支持を得られなかったことだった。

 サマーズ氏と電話で話したバラク・オバマ(Barack Obama)米大統領は、同氏の辞退を受け入れたことを明らかにした。サマーズ氏の辞退により、現職のFRB副議長のジャネット・イエレン(Janet Yellen)氏の議長就任の可能性が高まった。

 サマーズ氏のFRB議長就任についてはオバマ大統領が支持したものの、他方ではビル・クリントン(Bill Clinton)政権下で財務長官を務め、金融派生商品(デリバティブ)の規制に反対したことや、ウォール街との関係などに対する厳しい批判の声が上がっていた。デリバティブは2008年の世界的な金融危機を引き起こした一因とされている。

 サマーズ氏は辞退を表明する書簡で、「国民生活は複雑な時期」にあり、自らの議長就任を維持することは不可能だろうと「不本意ながら結論づけた」と表明。「承認プロセスは厳しいものになり、FRBや政権の利益に貢献せず、ひいては現在進んでいる国の経済回復の利益にもならない」と述べた。

 サマーズ氏はハーバード大学(Harvard University)教授で、同大の元学長。クリントン政権下の1999~2001年に財務長官、オバマ政権下で2009~10年に国家経済会議(National Economic CouncilNEC)委員長などを歴任した。(c)AFP