【9月15日 AFP】イラク北部、ニナワ(Nineveh)州の州都モスル(Mosul)近郊で14日、少数宗教集団の葬儀を狙った自爆攻撃があり、市内にある病院の医師によると26人が死亡、46人が負傷した。同国では数か月前から流血の惨事が続いている。

 イスラム教スンニ(Sunni)派が多数を占めるイラク北部では、反政府デモに隣国シリア内戦の影響も加わって武装勢力が活動する余地が増え、ここ数か月は不安定になる一方の治安情勢に悩まされてきた。

 当局は、少数宗教集団「シャバク(Shabak)」の自然死した人物の葬儀を狙った自爆攻撃だったと発表。

 シャバクは3万人程度の少数宗教集団で、ほとんどがトルコとの国境付近に暮らしている。独自の言語を話し、主にイスラム教シーア派(Shiite)と土着の宗教を混合した教義に従っており、国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)とのつながりを持つスンニ派の武装勢力からしばしば攻撃の対象にされている。

 イラクでは同日、ニナワ州の別の2か所でも攻撃があった。州都モスルでは警官1人が死亡、3人が負傷。ドゥジャイル(Dujail)では爆発で2人が死亡した。(c)AFP