【9月12日 AFP】2014年サッカーW杯ブラジル大会(2014 World Cup)北中米カリブ海最終予選が残り2試合となり、メキシコがこの25年間で初めて本大会出場を逃すかもしれないという窮地に立たされている。

 10日に敵地で行われた宿敵・米国との対戦で0-1と敗れた「エル・トリ(メキシコ代表の愛称)」は、メディアから非難の的となった。

 エクセルシオール(Excelsior)紙の一面には「Tritanic(トリタニック)」の見出しが躍り、スポーツ紙のカンチャ(Cancha)には、来年のW杯本大会への切符を手にするためには「奇跡」を起こす必要があると書かれた。

 またスポーツ紙レコード(Record)は、敵地での米国戦におけるチームのパフォーマンスは「ひどかった」と嘆き、「メキシコサッカーの名声は粉々に崩れ、W杯出場という夢が脅威にさらされている」と警鐘を鳴らした。

■北中米カリブ海予選で5位につけているメキシコ

 北中米カリブ海最終予選では上位3チームに本大会への出場権が与えられ、4位がニュージーランドとの大陸連盟間プレーオフに進むことになっているが、メキシコは残り2試合で結果を残さなければ予選敗退が決まる。

 メキシコは6日に行われたホンジュラス戦でも屈辱的な黒星を喫しており、続く米国戦での連敗により、W杯北中米カリブ海予選に進出した6チーム中5位に沈んでいる。

 首位の米国と勝ち点1差で2位につけるコスタリカは、すでに本大会出場を決めており、3位には勝ち点11でホンジュラスがつけている。

 その下にパナマとメキシコが勝ち点8で並んでいるが、得失点差によりパナマが4位となっている。

 スペイン1部リーグのバレンシア(Valencia CF)に所属するメキシコの主力選手、アンドレス・グアルダード(Andres Guardado)は米国戦に敗れた後、「僕たちが自らを情けなく思っていることをサポーターに伝えたい」と語った。

 わずか1年前のロンドン五輪では歴史的な金メダルに輝いたメキシコ代表の転落を受け、グアルダードの他、イングランド・プレミアリーグ、マンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)のハビエル・エルナンデス(Javier Hernandez)やスペイン、ビジャレアル(Villarreal FC)のジオバンニ・ドスサントス(Giovani dos Santos)ら、欧州で活躍する選手に批判が集中している。

■4日間で3人目の監督就任あるか

 メキシコ代表の状況は極めて厳しく、メキシコサッカー連盟(Federacion Mexicana de Futbol AsociacionFEMEXFUT)はこの4日間で3人目の代表監督を迎え入れるべきかどうか検討している。

 メキシコシティ(Mexico City)で行われた6日のホンジュラス戦に敗れた翌日、FEMEXFUTはホセ・マヌエル・デ・ラ・トーレ(Jose Manuel de la Torre)監督を解任した。

 後任としてアシスタントを務めていたルイス・フェルナンド・テナ(Luis Fernando Tena)氏が暫定的に指揮を執っていたが、米国に敗れたことを受けて、11日に新監督について話し合いの場が設けられることを同氏が明らかにしている。フェルナンド・テナ氏はロンドン五輪の優勝チームを率いた監督でもある。

 北中米カリブ海最終予選にはパナマ、ジャマイカなど勝ち目のないチームが含まれており、メキシコの最終予選突破は確実視されていた。

 しかし、ここまでの最終予選8試合でメキシコは1勝2敗5分けとなっており、通算得点もわずか4ゴールにとどまっている。

 後がないメキシコは、10月11日に本拠地でパナマと対戦した後、同15日にコスタリカとの最終戦に臨む。

 メキシコは1990年大会で本戦出場を逃したのを最後にW杯に出場し続けている。同年U-20の大会でオーバーエイジの選手を起用したため、メキシコは国際大会への出場を禁止されていた。(c)AFP/Guillermo BARROS