【9月10日 AFP】巨匠画家ビンセント・ファン・ゴッホ(Vincent Van Gogh)の作品を収蔵するオランダ・アムステルダム(Amsterdam)のゴッホ美術館(Van Gogh Museum)は9日、贋作(がんさく)と誤解され長年ノルウェーの収集家宅に放置されていたゴッホ最盛期の風景画を披露した。

 公開された作品は、南仏のオークの林を描いた油彩画の大作「モンマジュールの夕暮れ(Sunset at Montmajour)」。ゴッホの代表作「ひまわり」や「アルルのゴッホの寝室」と同時期の1888年の作品だという。

 アクセル・リューガー(Axel Rueger)館長によると、1908年にノルウェーの収集家が購入したが贋作と誤解され、屋根裏部屋に放置されていたものが持ち込まれた。美術館側では専門家が技術的鑑定に加え、1888年7月4日のゴッホの手紙に書かれている作品の特徴とも比較し、ゴッホ自身の作品と判断した。
 
 ゴッホ美術館主任研究員のルイ・ファン・ティルボルフ(Louis van Tilborgh)氏は「人生に一度、出会うことがあるかないかの大発見。すべての鑑定結果がゴッホの作品であることを示している」と興奮している。
 
「モンマジュールの夕暮れ」はゴッホ美術館が現在の所有者から1年間借り受け、9月24日から一般展示される。(c)AFP