【9月8日 AFP】アフリカ中部コンゴ共和国のドニ・サスヌゲソ(Denis Sassou Nguesso)大統領は先週、経済危機に見舞われたスペイン南部にある人口約800人の小さな温泉町、カラトラカ(Carratraca)を訪れ、町民を感激させて帰途に就いた。

 サスヌゲソ大統領夫妻はこの町の5つ星ホテルに宿泊し、温泉で静養して4日間を過ごした。

 住民のクリスティーナ・フロリドさんによると、今月1日に町を去る大統領夫妻と住民たちが別れの挨拶を交わした際、大統領夫人からフロリドさんの84歳の父親フランシスコさんに1万ユーロ(約131万円)入りの封筒が手渡されたという。

 クリスティーナさんはAFPの電話取材に対し、「大統領夫人は『これを町の皆さんに』とおっしゃったそうです。父は最初、お金を町長に渡すつもりでしたが他の人たちが反対したので、皆で分けることにしました」と話した。

 それからの数日間、クリスティーナさん夫妻は自宅の入り口にテーブルを置き、やって来る町の人たちにお金を手渡している。1人当たりの金額は12ユーロ(約1570円)で、住民の約70%がすでに受け取りに来たという。

 クリスティーナさんも父親も、地元の人たちが大統領からの贈り物にどれほど感激していたかに「圧倒された」と話している。なぜ大統領がフランシスコさんにお金を託したのかは分からないというが、クリスティーナさんは「父がみんなよりも歳を取っていたからか、顔を覚えていたからではないでしょうか。大統領夫人は前の日のミサに参加され、その場にいた私の両親は挨拶をしていました」と説明した。

 フランスの旧植民地であるコンゴ共和国はサハラ以南の主要産油国の1つだが、国民の70%が貧困の中で暮らしている。(c)AFP