【9月5日 AFP】中国国営の新華社(Xinhua)通信が4日に伝えたところによると、東部・浙江(Zhejiang)省で自殺した男性が、自殺前に警察に電子メールで、科学のために自身の体を提供するとの遺言を送っていたが、生前に登録していなかったとして遺言はかなえられなかった。

 男性は浙江省杭州(Hangzhou)市に在住していたワンさん(30)。警察に「わたしの体と臓器を慈善事業に提供することを決心しました。このメッセージを受け取られるころ、わたしはすでに死んでいるでしょう。ご迷惑をおかけして申し訳ありません」と送信した後、自宅外のエアコン設備で首を吊り遺体となって発見された。警察によれば、ワンさんは筋ジストロフィーを患っており、遺体のそばで車いすとつえ、2通の遺書が見つかった。

 新華社通信は、ワンさんが自身は十分苦しんだと感じながらも、最後に社会に貢献することを望んでいたのだろうと報じている。同紙が掲載した遺書の1通には「私の最後にして最大の願いは、役に立つ臓器と体をすべて慈善事業に提供することです。私の選択が尊重されることを願っています」と書かれていた。

 しかし中国における赤十字組織、中国紅十字会(Red Cross Society of China)の現地支部は、ワンさんが生前、献体登録をしておらず、また必要な健診も受けていなかったことから、献体の申し出を拒んだ。

 中国では臓器提供者が慢性的に不足しており、死刑を執行された受刑者の臓器の移植が、段階的廃止が繰り返し宣言されているものの依然、続いている。(c)AFP