【9月2日 AFP】スペイン1部リーグのレアル・マドリード(Real Madrid)は1日、イングランド・プレミアリーグのトッテナム・ホットスパー(Tottenham Hotspur)からギャレス・ベイル(Gareth Bale)を獲得したと正式に発表した。

 移籍金は明かされていないものの、長期化したベイルの移籍問題はようやく決着を迎えた。

 レアル・マドリードはクラブの公式ウェブサイトで、「レアル・マドリードとトッテナム・ホットスパーはギャレス・ベイルの移籍で合意し、選手とクラブは6年契約を結んだ」と声明を発表した。

 これまでの報道によると、ベイルの移籍金は世界最高額になるとされており、トッテナムのアンドレ・ビラス・ボアス(Andre Villas-Boas)監督も先日、同選手の移籍は史上最大になると示唆していた。

 しかし、マドリードのスポーツ紙「アス(AS)」は30日、レアルが支払う移籍金は9100万ユーロ(約117億円)で、2009年に加入したクリスティアーノ・ロナウド(Cristiano Ronaldo)の移籍金より300万ユーロ少ないと報じている。

 ベイルは健康診断を受けた後、2日の午後に記者会見を行い、報道陣とファンにお披露目される。

 ベイルはトッテナムの公式ウェブサイトで声明を発表し、「クラブ、会長、取締役、スタッフ、コーチ、選手に感謝を伝えたい。そして、特に素晴らしいファンのみんなには、僕のキャリアにおいて素晴らしいチャンスが来たことを理解してほしい」と述べた。

「多くの選手が少年時代から夢だったクラブに加入したいという願望を話しているのを僕は知っている。正直に言うと、今回は僕の夢が本当に現実となったんだ」

「トッテナムはいつも僕の心の中にある。そして彼らが今シーズンの成功を手にすると確信しているよ。僕は今、自分の人生において刺激的な次の章を楽しみにしている。レアル・マドリードでプレーすることだ」

■難航したベイルのレアル移籍、交渉成立のために練習拒否も

 ウェールズ代表のベイルは、2012-13シーズンにイングランド・プロサッカー選手協会(Professional Footballers' Association、PFA)の年間最優秀選手と、イングランド・フットボール記者協会(Football Writers' Association、FWA)の年間最優秀選手に選出され、その素晴らしい活躍にレアルが興味を示した。

 ベイルは昨季のプレミアリーグで33試合に出場し21得点を挙げたが、トッテナムはノースロンドンのライバルであるアーセナル(Arsenal)に4位の座を奪われ、欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2013-14)出場権を逃していた。

 そして24歳のベイルは、世界最高の選手と一緒にプレーするだけでなく、欧州の主要大会で戦うことができる機会を逃したくないとして、レアル・マドリードに移籍したいと表明していた。

 ベイルは期限終了までに移籍を成立させるため、トッテナムの練習に合流することを拒否しており、スパーズのビラス・ボアス監督に批判されていた。

 トッテナムは新シーズン開幕から上々のスタートを見せているが、ベイルは臀部(でんぶ)の負傷と足の痛みを訴え、7月16日に行われたイングランド・フットボールリーグ1(3部)、スウィンドン・ タウン(Swindon Town FC)との親善試合を最後にプレーしていない。

 しかし、ベイルはマケドニア、セルビアとのW杯ブラジル大会(2014 World Cup)欧州予選のため、ウェールズ代表のクリス・コールマン(Chris Coleman)監督に招集されている。

 今回の取引でトッテナムは、6年前に700万ポンドでサウサンプトン(Southampton FC)から獲得したベイルで大きな利益を手にしている。

 そしてビラス・ボアス監督は、ベイルが退団する見通しになったことを受けて大型補強を行い、ロベルト・ソルダド(Roberto Soldado)、パウリーニョ(Jose Paulo Bezerra Maciel Junior 'Paulinho')、エティエン・カプエ(Etienne Capoue)、ナセル・シャドリ(Nacer Chadli)、エリク・ラメラ(Erik Lamela)、ブラド・キリケシュ(Vlad Chiriches)、クリスティアン・エリクセン(Christian Eriksen)を獲得し、今夏の移籍市場で投じた資金は総額1億ポンド以上となっている。

 サウサンプトンから移籍後は難しい時期を過ごし、2009-10シーズンに左サイドバックから前線にポジションを移すまで、ベイルはトッテナムで輝きを見せることができなかった。

 その翌シーズン、ベイルは欧州チャンピオンズリーグで当時の王者インテル(Inter Milan)を相手にハットトリックの活躍を見せて頭角を現し、大会初出場のチームをベスト8まで導いたが、準々決勝でレアル・マドリードに2試合合計スコア5-0で敗れていた。(c)AFP/Kieran CANNING