【8月31日 AFP】メキシコ南部タバスコ(Tabasco)州の沼沢地で25日に発生して11人が死亡した貨物列車の脱線事故は、線路の部品が盗まれていたことが原因だった。通信・運輸省が30日、明らかにした。

 同省の声明によると、事故は「線路の断絶」によるものだった。また、これまで9人とされていた死者数が11人に訂正されたほか、中米からの移民18人が負傷していたことも公表された。

 脱線した貨物列車は「ザ・ビースト(The Beast、野獣の意味)」と呼ばれ、不法な越境を請け負う業者に料金を支払った人たちを貨車の屋根に乗せて輸送していた。川に沿って速度を落として走行していた貨車の屋根には250人近くが乗っていたとみられ、12両編成のうち脱線した8両には金属スクラップがいっぱいに積まれていた。

 タバスコ州当局は当初、雨の中でスピードを出しすぎたことが脱線の原因とみていた。(c)AFP