【8月24日 AFP】2014年ソチ冬季五輪に参加するゲイやレズビアンの選手が、大会開催中に差別を受けることはないとロシア政府が保証していることを、国際オリンピック委員会(International Olympic CommitteeIOC)のジャック・ロゲ(Jacques Rogge)会長が23日に国連(UN)で明らかにした。

 同性愛者の権利を支持する活動家らは、ロシアが反同性愛法を成立させたことを受けて、同国を批判。ソチ五輪をボイコットする運動も行われた。

 6月にラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領が署名して制定されたこの法律は、未成年への同性愛プロパガンダ(宣伝)行為が刑罰の対象になるというもの。

 ロシアで外国人が反同性愛法に触れる行為を行った場合、5000ルーブル(約1万5000円)以下の罰金に加え、最長15日間の拘留、及び強制送還に処される可能性がある。

 活動家らは同法が同性愛者の弾圧に繋がる可能性があると見ており、ソチ五輪に参加する選手もその影響を受けるのではないかと懸念する声も上がっている。

 しかしロゲ会長が話すところによると、IOCはロシア政府の関係者から、選手が反同性愛法に影響されることはないとの保証を受けたという。

「発展と平和のための国際スポーツデー(International Day of Sport for Development and Peace)」の発表のために国連を訪れていたロゲ会長は、記者会見で「IOCはロシア政府から口頭と文書で、ソチ五輪に参加する人が差別に晒されることはないという保証を受けた」と話した。

「われわれは、ロシアが五輪憲章を順守する意向を示していることに安心している」

(c)AFP