【8月23日 AFP】イングランド・プレミアリーグのウェスト・ブロムウィッチ・アルビオン(West Bromwich AlbionWBA)は22日、ニコラ・アネルカ(Nicolas Anelka)が特別な事情によりチームを離れ、24日のエバートン(Everton)戦には帯同しないと発表した。

 アネルカは、代理人の一人であるエリック・マナッセ(Eric Manasse)氏がこの世を去った知らせに大きなショックを受けていると明かしている。

 アネルカは自身のフェイスブック(Facebook)に「エリック・マナッセ氏が死去した知らせに、深い悲しみを抱いている」と書き込んでいた。

「ショックは友人や家族に広がっている。エリックはみんなの人生に大きな穴を残すだろう。途方もない悲しみを言い表す言葉が見つからないが、悲劇に見舞われた家族にお悔やみ申し上げる」

 WBAもアネルカの欠場を認め、クラブの公式ウェブサイトで「ニコラ・アネルカが24日のエバートン戦に帯同しないことをお知らせします。特別な事情により、同選手のクラブでの職務を免除しました」と発表した。

 英スカイスポーツ(Sky Sports)は、アネルカが練習場を去る際、クラブスタッフに対して引退の意思を示したと報じたが、同選手の代理人はこの報道を否定した。

 アネルカのマネジャーを務める人物は、AFPに対し「いや、ニコラはキャリアに幕を下ろしてはいない」とコメントしている。

 しかし地元紙の報道では、アネルカがマナッセ氏との死別に落胆していると伝えており、これについては代理人も事実だと認めている。

 34歳のアネルカは、中国スーパーリーグ(1部)の上海申花(Shanghai Shenhua)で不本意な時期を過ごした後、イタリア・セリエAのユベントス(Juventus)への期限付き移籍を経て、今年7月にWBAへ加入したばかりだった。

 さすらいのプロ生活を送ってきたアネルカは、ここまで通算11クラブに在籍しており、1996年にフランス・リーグ1のパリ・サンジェルマン(Paris Saint-GermainPSG)でプロデビューを果たすと、その後はアーセナル(Arsenal)、レアル・マドリード(Real Madrid)、チェルシー(Chelsea)などでもプレーした。

 フランス代表では69試合に出場しているが、W杯南アフリカ大会(2010 World Cup)メキシコ戦のハーフタイム中、当時のレイモン・ドメネク(Raymond Domenech)監督に暴言を吐いて追放され、18試合の出場停止を科されて以降は招集されていない。(c)AFP