【8月16日 AFP】米紙ワシントン・ポスト(Washington Post)は15日、同社ウェブサイトが、シリアのバッシャール・アサド(Bashar al-Assad)大統領を支持するオンライン活動家グループ「シリア電子軍(Syrian Electronic Army)」からサイバー攻撃を受けたと発表した。一部記事の掲載ページへのリンクがシリア電子軍のサイトに強制的に転送されてしまう状態になったという。

 シリア電子軍はこれまでにも報道機関のウェブサイトやソーシャルサイトの公式アカウントを狙ったハッキングへの関与が指摘されており、被害メディアはフランス通信(AFP)やAP通信(Associated Press)、英紙フィナンシャルタイムズ、米風刺サイト「ジ・オニオン(The Onion)」など多岐にわたる。

 今週初めには米紙ニューヨーク・ポスト(New York Post)が、交流サイト「フェイスブック(Facebook)」とマイクロブログ「ツイッター(Twitter)」の公式アカウントに攻撃を受けた。

 シリア電子軍はかねて、シリア内戦に関するメディア報道が偏向していると主張している。

 インターネットセキュリティー情報サイト「イー・ハッキング・ニュース(E Hacking News)」によると、今回のワシントン・ポストへのサイバー攻撃は、読者に関連記事などを紹介するレコメンデーションエンジン「アウトブレイン(Outbrain)」がハッキングされたもので、米CNNや米誌タイム(Time)にも影響が出ているという。(c)AFP