【8月11日 AFP】第14回世界陸上モスクワ大会(14th IAAF World Championships in Athletics Moscow)は10日、男子100メートル予選が行われ、ジャマイカのウサイン・ボルト(Usain Bolt)は予選第7組の1位となる10秒07で準決勝進出を果たした。

 2011年の大邱大会(13th IAAF World Championships in Athletics Daegu)の同種目決勝でフライングで失格となり、2連覇を逃したボルトは、今大会でタイトル奪還を目指している。

 皮肉なことに予選第7組のレースではフライングで失格なった選手が出たが、それはボルトではなく、ケイマン諸島のケマー・ハイマン(Kemar Hyman)だった。

 ボルトは、自信がフライングを犯したのではないかと不安にはならなかったと話す。

「フライングには揺さぶられることはなかった。先に(ハイマンが)動くのを見たから、彼だとわかっていた。だから心配はしていなかった。最初のレースだったし、自分の反射神経を試すためにも的確にスタートを切りたかった。明日(準決勝)に向けて自信はある。自信はいつもある。大邱ではミスを犯したが、今は集中している。この大会をずっと待っていたんだ」

 100メートルで史上2番目に速い記録を持つタイソン・ゲイ(Tyson Gay、米国)がドーピングで出場禁止となった今、ボルトの優勝を脅かす主なライバルは、ジャスティン・ガトリン(Justin Gatlin、米国)だけとなっている。

 ガトリンは9秒99で第3組の1位となり、予選を突破した。また、同じく米国のマイク・ロジャーズ(Mike Rodgers)が第6組のレースで9秒98を記録し、予選1位通過を果たしている。

 スプリンターとして高く評価されている17歳の桐生祥秀(Yoshihide Kiryu)は10秒31で第2組の4位に終わり、準決勝進出とはならなかった。

 また、山縣亮太(Ryota Yamagata)は10秒21で第7組の4位となり、予選突破は果たせなかった。(c)AFP/Pirate Irwin